

訪問歯科を始めるにあたって、資金力のある医院であれば代診の先生やスタッフを雇用して広報活動にも投資・注力して早い段階で訪問先を増やしてという戦略も立てることができるかもしれません。
ですが、最初から大きく踏み出さず、徐々に訪問先を増やしていくスモールスタートの戦略を取る医院も少なくないと思います。
であれば、最初は週一日からの稼働でということになるでしょう。
そういった場合、何曜日の稼働が適切か。
このトピックについて考えてみたいと思います。
もしも、
「施設訪問しか考えていない」という場合。
この場合はおのずと答えは出てきます。
土日以外の平日を稼働させるべきです。
やはり介護施設は土日には職員さんが減るので、土日の訪問は嫌がられることも少なくありません。
逆に平日であれば、何曜日でも構わないといっていただける施設さんの方が多いです。在宅に比べると各利用者さんの介護サービスもそれほど詰まっていないので訪問スケジュールは立てやすいです。
ただ、施設のうち、障がい者グループホームだけは注意が必要です。
障がい者グループホームの利用者さんは平日の日中には外部の作業所などに通われていることが多いので、土日の訪問を歓迎されることも少なくありません。
もしも障がい者グループホームへの訪問が見込めるようなら土日の稼働を考えてみてもいいかもしれませんし、平日であれば夕方に動きやすい曜日を選択してもいいかもしれません。
「在宅も積極的に訪問したい」という場合。
この場合、状況が許せばぜひ土日を稼働させてください。
在宅で介護を受けられている方は土日の訪問を希望される場合が多いです。
なぜか?
デイサービスや訪問介護、訪問看護、訪問リハビリなど、介護サービスを多く利用されているケースも多い在宅の患者さまですが、土日はそういったサービスが入っていないことが多く、土日の訪問を歓迎されるケースが多いからです。
訪問する医院側にとっても、介護サービスの隙間を狙ってスケジュールを組まなくていいというのは大きなメリットです。
弊社のかかわる訪問では、土日に稼働している医院もあります。
もちろん平日も稼働しているのですが、患者さんのご都合を踏まえてスケジュールを組むと、やはり自然と土日に偏ってしまいがちです。
訪問歯科をはじめて間もないうちは稼働する曜日が少ない。
ということは、その少ない稼働日と患者さんの都合が合わなければ泣く泣くお断りせざるを得ない状況も発生してしまうのです。
集患という意味でも、土日稼働にはメリットがあるのです。
もちろん医院や先生の都合もあるとは思いますが・・・
それと、「稼働日」について、もうひとつアドバイスを。
できれば週に2日稼働してください。
週1度の稼働では、急な訪問依頼に十分対応できないからです。
たとえばです。
月曜日に訪問したとして、火曜日に痛いなどの訴えですぐ訪問依頼が入ったとしても、稼働日が1日しかなければ1週間も待ってもらわなければなりません。
昼休憩や外来診療後に先生がひとっ走りできるということなら大丈夫かもしれませんが・・・
さらに、2日稼働できるならその2日はできるだけ離れた曜日が望ましいです。
曜日が近いと、稼働しない日が長くなってしまうからです。
「すぐ来てほしい」という急な訪問依頼、たまにあります。
ということで、
いわずもがなですが、スモールスタートで最初は1日2日の稼働だとしても、早い段階で稼働日は増やすに越したことはありません。
稼働日が増えれば訪問先が分散されてだんだん訪問日ごとで固まった地域を回れるようになってくるのでスケジュール調整も楽になりますよ。